2020/11/07
「きっと、うまくいく」
10月✕日
この日はシュー様による仕出し屋さん風夕ごはんでビール2缶。
ホームシアターは「きっと、うまくいく」2009年/インド映画。
本気でひとに薦めたくなる映画である。
間違いなくインド映画界の金字塔にして、快作であり、名作である。
映画大国インドのポリウッドが世界映画界の頂に旗を立てた作品。
舞台はインドのエリート私立大学で、超ワンマンの学長が君臨している。
そこに三人の問題児が入学してくる。
カメラは3時間近くに亘り、この三人のキャンパスライフをユーモラスに、かつ丹念に映し出すわけだが、
ひとつひとつの挿話のクオリティが高く心にしみわたるのである。
授業中教授をやり込めるランチョー。
寝たきりの父親を抱え、家族の希望を一身に背負っているラージュー。
横暴な父親の命に逆らえないファラン。
ここに学長の美娘ピアもからんできて、映画は笑いと涙、歌と踊りのエンタテイメント、
さらにはサスペンスも加わり、そして最後には夢と希望を与えてくれるわけだから、
誰が観ても楽しめるし、私自身の満足度はK点越えであった。
それにしても、ラストの爽快感たるや近来稀にみるものであった。
主演の三人組は撮影当時30~44歳であり、
ダイエットなど涙ぐましい努力を積んで学生役を作ったそうな。
公開時、インド映画史上最高の興行収入を上げたが、
数年後、同じ監督(ラージクマール・ヒラニ)、同じ主演(アーミル・カーン)の作品「PK」が記録を塗り替えたと知り、
早速予約リストに入れてしまった。
スピルバーグは語った。「最低3回は観てしまうほど大好き」。
このコメントがこの作品のすべてを語っている。
主役のアーミル・カーンはインド映画界ではすでに巨人であり、
監督・脚本をこなしたラージクマール・ヒラニは、
これからインド映画界をアーミル・カーンとともに引っ張っていくことになるであろう。
この作品に巡り合えて、私は幸せだった。
そして…私と妻との関係も…「もっと、うまくいく」ことを願ってやまない…。
4.4点 💡 💡 💡 💡
ノエル
「おとうたん……おかあたんとはうまくいってるほうだじょ…」