2020/11/24
「はじまりのうた」
10月×日
今や堂々と高級魚の仲間入りを果たした秋刀魚を味わう。
豚汁を少々。
秋刀魚の前では完全に脇役だ。
ホームシアターは「はじまりのうた」2013年/アメリカ映画
悩める男女が音楽を通して運命を切り拓いていくハートウォーミングな名作と言うふれ込みだったが、とうとう私はどこで感動すればいいのか、わからないままエンドロールを観ることになった。
おそらくはキーラ・ナイトレイと言うスター女優が、か細い声で歌い上げるところがポイントなのであろうが、残念にことに私はこの女優をよく知らなかった。
そういう意味では今の若い人にオードリー・ヘップバーンの歌う「ムーンリバー」を聴かせるようなものなのだろう。
本作は脚本にも難があった。
若い男女がくっつき離れるのは世の常であるが、だとしても恋愛の描き方が軽すぎるのである。
間口も奥行きも足りない。
苦悩や憂患の表現が浅く、登場人物が波の上をプカプカ浮いている感じだ。
一度はまったら二度と浮かび上がることのできない、海溝のような恋もある。
出くわしたら呑み込まれてしまうような高波もあるばすだが…。
脇役であるはずの音楽が主役たちを完全に凌駕していた。
それほどアダム・レヴィーンを初めとするミュージシャンたちは秀逸であった。
主演のマーク・ラファロは相変わらず鼻歌交じりの演技でこれはこれで良し。
観ながらなめたスペサイドのシングルモルトが旨かった。
ちなみに私がカラオケでマイ・ウエイを唄ったらみんな帰っていく。
それは「おわりのうた」なのだ。
3.0点
二男・ミッチーにみせてあげたい作品。
ノエル
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