2020/11/23
「もしも昨日が選べたら」
10月×日
いただきものの鶏鍋でビール2缶を空ける。
ホームシアターは「もしも昨日が選べたら」2006年/アメリカ映画
笑えないコメディ映画を観ることほど苦痛を伴うものはないが、この作品も中盤を過ぎるまでそうであった。
外したなあ…と思った。
ところが中盤から終盤にかけて俄然エンジンがかかり、最後は目頭を熱くしながらエンドマークを見ることになった。
監督フランク・コラチのたたみかけ方は見事で、最終コーナーを回り直線コースに入った時見せる競馬の名ジョッキーの如きムチの入れ方であった。
マイケル(アダム・サンドラー扮)は設計事務所に勤める仕事人間だ。
よって家族の間にはすきま風が吹く。
マイケルはある日量販店で万能リモコンを手にする。
「これを使うと過去と未来を自由に行き来できる」と店主から説明を受ける。
説明をしたのは立っているだけで薄気味悪いクリストファー・ウォーケンだ。
それからマイケルがリモコンに振り回される日々が始まる。
そして、迷走を重ねた彼が最後に気づいた理想の生き方とは…。
主演のアダム・サンドラーは日本では名が売れていないが、向こうではコメディ界の巨匠だ。
妻役のケイト・ベッキンセイルは当時(15年ほど前)世界で最も美しい女性と謳われていたが、容姿でしか評価されない自分の美形を恨んでいたというふとどき者である。
また「ナイトライダー」などで一世を風靡したデビッド・ハッセルホフがしたたかに年を重ね、ミドルエイジの魅力を放っていた。
劇中、松井秀樹のホームランシーンやイチローのニュースがテレビに映し出されていたが、2006年ごろはそんな時代だったのかと、感傷にふけながらアイラモルトをひと口なめた。
3.4点
タイトルはやっぱ「魔法のリモコン」でしょ‼
ノエル
「リモコンはボクの係りだじょ…」