2020/11/05
「THE PROMISE 君への誓い」
10月✕日
この夜は奮発してすき焼き。
私たち世代にとっては最高の贅沢料理である。
藤元流は先にあらかじめ湯がいた野菜を鍋に落とし、その上に肉を敷き割り下を投入する。
最初に肉を入れるとどうしても焦がしてしまうからだ。
ホームシアターは「THE PROMISE 君への誓い」2016年/アメリカ・スペイン映画
民族浄化と言うおぞましい行為は、ナチの専売特許ではなかった。
20世紀初頭のオスマン帝国(現トルコ)は、アルメニア人殲滅に血道をあげており、
本作はその真実を白日の下に晒した歴史映画にして問題作である。
ちなみにトルコ政府は現在、この歴史的事実を否認している。
自国の非を認めないという姿勢は外交戦術の常道であり、
わが国の謝罪外交こそが、グローバルスタンダードから外れてると言えよう。
映画に話を戻そう。
歴史の渦の中に飲み込まれていく主人公ミカエル(オスカー・アイザック 力演)の人生を描くわけだが、
シャルロット・ルボンとクリスチャン・ベイルを交えて構築される男女の三角関係が作品の薬味になっている。
脚本は途中間延びするところもあるが、初対面となったテリー・ジョージ監督は、
壮大なスケールの物語を懇切、丁寧に調理していた。
フランス軍の将校役でジャン・レノがカメオ的出演をしてくれたのは、
私を大いに喜ばせてくれた。
見終わったあと、神戸に戻って行った二男がいない寂しさが私を覆い、
秋の夜長は、より一層ゆっくり長く続いたのである。
最近、秋の虫の音色を聴かないような気がする。
ノエル
「確かこのへんに秋の虫がいるはずだじょ…クンクン…」
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