2020/09/15
「ナチュラルウーマン」
8月✕日。
自粛要請のためこのブログも、クラフトビールとワインと映画のネタばかりになってしまいました。
シューシェフの手料理は…
和風サラダ。
豆腐、茗荷、レタスにポン酢をかけて。
夏にはお似合いの一品でした。
しゃぶしゃぶの肉を鉄板で焼く「焼きしゃぶ」という食べ方だそうです。
豚肉はビタミンが豊富なので暑い時期には必須の食材です。
さて、食事が終わるとふらふらと階段を上がりシアタールームに到着。
これからの2時間はマイ・フェイバリットタイムです。
この日の作品は「ナチュラル・ウーマン」2017年/☆☆☆3.8点
アカデミー外国語映画賞を受賞したチリ映画です。
予備知識なく観たので、あっと驚く場面の連続でした。
とても一筋縄ではいかない作品。
絶対ひとりで観ないといけない映画です。
「R-家族」作品と銘打ちましょう。
中年の紳士がレストランで若い女(マリーナ)の誕生日を祝ってます。
食後ふたりは紳士のアパートに行きベッドを共にします。
ところが情事のあと男が倒れ救急車で運ばれ急死します。
女が犯人ではと怪しまれます。
女刑事も紳士の家族たちも女を色眼鏡で見ます。
葬儀にも来るなと言います。
女には友達もなく孤独です。
女刑事が現れ紳士の遺体から薬物反応が出たと告げます。
女も取り調べを受けることになります。
取調室で女は服を脱ぎ全裸になりますが、取調官の男がニタニタ眺めています。
そして彼女に向かって名前を呼びます。
「ダニエル」‼
そうです。女はトランス・ジェンダー=男だったんです!
私ゃびっくりしましたねえ。全然気づきませんでしたよ。
そう言えば大柄な女だとは思ってましたが。
紳士の家族の拒絶や警官たちの興味本位の目線の意味もわかってきました。
女は色んな迫害にあいます。
紳士の妻からは「モンスター」呼ばわりされます。
息子のワル仲間からは暴力も受けます。
あいかわらず刑事からは付け狙われます。
それから物語はいろいろ展開して最後、彼女が独り立ちするところで終わります。
監督のセバスティアン・レイロは映像でメッセージを送る人です。
主人公のマリーナが街を歩いている時、突風が吹いてきて前に進めなくなるシーンがありますが、
あの突風が世間の荒波でしょう。
またイグアスの滝が随所に出てきますが、この滝はアルゼンチンとブラジルの二国にまたがっていて、
これはトランスジェンダーを表しているんですね。
アカデミーが外国語映画賞を贈ったそうですが、
これからますますこうしたポリコレ的作品が高く評価されるんでしょうね。
ジョン・ウェインやチャールトン・ヘストンが生きていたら何と言うか、聞いててみたいものです。
妄想タイトル
「イグアスの滝」 「逆風に立つ女」
ノエル
「お酒と映画ばかりでなく…ボクもブログネタに貢献してるんだじょ…」