2020/08/19
「パターソン」
土用の丑の日だったのでシューシェフ特製のうな重の登場!
ホームシアターは…
「パターソン」 2016年/アメリカ映画
ジャームッシュ監督の作品を初めて観ましたが、噂通りいい監督さんですねえ。
静かで優しい時間がゆっくり流れていく…ヒーリングミュージックを聴いているかのような作品でした。
主人公のパターソンは市バスの運転手で、アダム・ドライバーが演じてます(名前がドライバーだから運転手役?笑)。
彼はローラと言う女と暮らしています。
この娘はイラン系の美人さんでパターソンのことが大好きなんですが、少し夢見る夢子ちゃんのところがあります。
決して恵まれた暮らしではありませんが、お互いを尊重し合い幸せな毎日が続きます。
パターソンの趣味は詩を書くことです。仕事の休憩時間はずっと詩を書いてます。
ある日彼女が詩集を出版するように勧めました。でもパターソンは照れて断ります。
「ダメダメ…あなたは才能があるんだから、今週の休みの日に必ずコピーを取りに行ってね」彼女が頼みました。
週末、彼女が焼いたクッキーがバカ当たりしてまとまったお金が手に入りました。
二人はお祝いにお出掛けします。
ディナーを楽しんで映画を観ました。
初めてのデートらしいデートです。
家に帰ってみるとエライことになっていました。
飼い犬のブルドッグが詩を書いたノートを食い散らしていたんです。
彼女は激怒しましだか、彼は「いいよ いいよ また書くよ」と言って犬を責めませんでした。
このあたりのパターソンの優しさがたまりません。
次の日、彼がいつものように公園を散歩していると日本から来た詩人と遭遇します。永瀬正敏が演じてます。
ふたりはしばらく詩の話をした後、日本人の詩人がパターソンに詩を書くための新しいノートをプレゼントします。
パターソンは再び詩を書き始めます。
そして、月曜の朝が来て彼と彼女はいつものようにベッドで目覚めます。
映画はふたりの1週間を描いて終わります。
ふたりの1週間を描くと言う設定に「ニーチェの馬」がありましたが、あの作品は心にドライアイスを当てられたような気分になりましたが、
この作品は心にホカロンを当てたような気持ちになります。
大きな事件や殺人、暴力などなくても映画は創れるんだよ…ジャームッシュがそう言っているような気がしました。
ほのぼのといつまでも心に残る名作です。
4.2点 💡
↓パターソンを演じるアダム・ドライバー
「沈黙・サイレント」の宣教師役より良かったですよ。
「はい 確かにボクが詩集を食べましたがなにか?…」
ノエル
「おとうたん…ボクもあのブルドッグみたいに毎日お散歩に連れて行ってね…おとうたんのノート食べないから…」