2020/05/02
①「忌み籠り」と「コロナ」の共通点
先日、興味深いコラムを目にしましたので私の考えを付記します。
昔、通夜では近親者が死者の側に夜通し付き添っていました。(これを「夜伽=よとぎ」と言います)。
そして死者と共に過ごした人は、7~10日程度忌みがかかるとして外出を禁止されました。(これが仏式なら初七日、神式なら十日祭となります)。
夜通し死者の側にいる理由としては、「寂しくないように」「寄り添うことによって死者が甦ることを願う」と言われますが、それは表向きで、実は「死臭を察して寄ってくる野獣から死者を守るため」と言うのが本来の目的でした。
「線香やローソクを絶やしてはいけない」と言うのも「死者が成仏できる」ためだけでなく、野獣除け、虫よけ、死臭を消すための意味があったのです。
またお葬式には付き物の「通夜ぶるまい」や「精進落とし」と言った料理ですが、遺族は手を出さず、隣近所が総出でまかないをしました。そうです、死体と共に過ごした遺族が料理を作ることは衛生上NGだったのです。
従って忌明けの返礼品(昔は四十九日餅)は一定期間の隔離が終わった証でした。
つまり忌み籠り(いみごもり)=喪中とは、コロナの陽性患者と同じく、目に見えない疫病に感染したかもしれない遺族を、一定期間隔離するための対策だったというわけです。
「忌み籠り」と「コロナ」の共通点か…このような状況でこの説を聞くとすんなり納得してしまいます。
そして太古の人々が乗り越えたように、一日も早くコロナウイルスと言う喪が明けることを願うばかりです。
ノエル
「にゃるほど…一理ありまちゅな…」
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