2016/10/17
② 青春の味ではなく響き
宮崎県は全国でも数少ない餃子の王将が出店していない県。でもその代わりと言っちゃあなんですが、のれん分けした鹿児島王将があります。
学生から修業時代を京都で過ごした私にとって、王将は第2のオフクロの味。実はこのオフクロの味は第3、第4までございまして、第3が天下一品ラーメン、第4が吉野家と続く次第です。
そこでその王将。懐かしさはお味だけではなくて店舗に響く独特の符丁。まあ店内の隠語とも言うべき専門用語。
お客さんから注文を受けると…
「イーガーコーテー」…これ餃子1人前のことね。
「チュードン」…これ中華丼のこと。
「エンザーギ」…サッカー選手の名前じゃないよ。鶏のから揚げでございます。
お寿司屋さんでも あがり むらさき おあいそ など業界用語があるそうですが、王将に比べたらまだわかりやすい。この王将語を暗記できたものだけが常連さんと呼ばれるわけであります。
もっともお寿司屋さんで専門用語を使うのは行儀が悪いと言われてます。あれはあくまでプロが使う言葉で、シロウトは素直に「お茶ください」とか 「醤油どれですか」 「お会計お願いします」 などと言うのがマナーだそうで、でもオシャレなのでついつい使ってみたくなりますよね。
ところが王将語。知っていても恥ずかしくてなかなか使えません。ひとりでカウンターに座り、おもむろに「イーガーコーテー」…これはやすやすと言えるもんじゃありませんぜ。やっぱ小声で「餃子ひとつ」がせいぜいでしたわ。
そんな青春の響きを思い出しながら鹿児島王将の持ち帰りを頼みました。これもテイスクアウトではしっくりきませんね。あくまで「持ち帰り」にこだわってみたいところです。
エンザーギ
2人前なのでリャンガーコーテー